双極性障害の孤独に“そばにいる力”が必要不可欠─当事者が語る支援者との関わり方

双極性障害の孤独に
"側にいるチカラ"が必要不可欠
当事者が語る"支援者との関わり方"とは
運営者紹介
今回も記事を読んでくださりありがとうございます!
私たち『躁うつ塾』は双極性障害の方を中心に様々なサービスを提供しています。
- 双極性障害の方の「自分の心の声を伝える」をテーマに、自分のことを説明し周りの理解を得るための自己理解ワーク『支援者マニュアル』のサービス提供
- 双極性障害の方を中心にアンケートや体験談を回収し記事を執筆
- 双極性障害を広めるためのSNS活動(主にInstagram、TikTok)
記事の内容について
質問内容:孤独を解消するために支援者にどのような協力をしてもらえると助かりますか?
アンケート回答数:174件
データの解答の傾向や、回答数、解答内容に応じた傾向まとめ
このアンケート項目「孤独を解消するために支援者にどのような協力をしてもらえると助かりますか?」に対する174件の回答を分析すると、もっとも顕著な傾向として、「そばにいてほしい」「一緒にいてくれるだけでいい」「話を聞いてくれるだけで安心する」といった、物理的・精神的なつながりを求める回答が目立ちました。とくに「話す内容はなくても、存在を感じられるだけでいい」といった回答に象徴されるように、「孤独」という状態が、必ずしも“孤立”や“情報不足”によるものではなく、感情的なつながりの欠如であることが伺えます。
次に多かったのが、連絡手段(電話・LINE)でのつながりを求める声です。これは、同居していない家族や遠方の支援者に対して、孤独を感じたときに少しでも話せる環境を望む気持ちが背景にあるようです。「寝る前に一言LINEがあるだけで安心できる」「不安なとき、連絡してもいいよと言ってほしい」といった要望が多く見られました。
3番目に多かったのは、「話を聞いてほしい」という意見です。ただし、これは“アドバイスをしてほしい”という意味ではなく、“共感的に聞いてほしい”というニュアンスが多く、「否定せずに聞いてもらえるだけでいい」「判断せずに受け止めてほしい」という意見が中心でした。
また、少数ではありますが、「支援者よりも同じ当事者と話したい」「同じ経験を持つ人と関わりたい」といった、共通の立場からくる孤独感の共有を求める声も見られました。これらは、支援者がどれほど熱心でも越えられない“立場の違い”に対するもどかしさを示していると考えられます。
一方、「特に孤独を感じない」「ひとりが気楽だから」といった回答も一定数(約12%程度)見られました。これは、孤独=ネガティブという前提に当てはまらない人たちが存在することを示唆しており、「孤独の解消=常に支援」ではないことを理解する上で重要な示唆といえるでしょう。
最後に、「愛されていると感じたい」「大事にされていると確認できる言葉がほしい」といった愛情や承認欲求に関する訴えも少なくありませんでした。精神疾患を抱えることで自尊心が揺らぎやすい人々にとって、言葉や行動による「存在の肯定」は、孤独感を緩和する鍵のひとつといえそうです。
データの学びと活用方法の提案
孤独って、誰にでもある感情です。でも、病気を抱えていると、その孤独が何倍にも大きく感じられることがあるのではないでしょうか。「ひとりにされているわけじゃない」と頭ではわかっていても、心が追いつかない日もある。そんなとき、そばに誰かがいてくれるだけで、少し呼吸が楽になることってありますよね。
今回のアンケートで多くの方が伝えてくれたのは、「とにかく、つながっていたい」という願いでした。華やかなサポートじゃなくていい。解決策を求めているわけでもない。ただ、「自分はひとりじゃない」と感じられる瞬間がほしい。そんな想いが、回答の端々からあふれていました。
■支援者の方へ:そばにいるという支え方
「何かしてあげなきゃ」と思ってしまうこと、ありますよね。けれど、支援というのは、必ずしも“行動”を伴うものではないようです。
たとえば「一緒にテレビを観ていた」「ご飯を食べた」「LINEでスタンプを送った」――そんな何気ないことの中に、「自分はここにいていい」と感じられるきっかけがあるようです。「何をしてあげられるか」ではなく、「どんな関係でいられるか」を考えることが、孤独を和らげる鍵になるのかもしれません。
ときには、「一緒にいるけど話さなくてもいい」「沈黙があっても、居心地が悪くならない」――そんな安心感こそが、本人にとっての“心の避難所”になります。
■双極性障害のご本人へ:つながるための小さな一歩
「ひとりじゃないって思いたい」けれど、「誰かに迷惑をかけたくない」――そんな気持ち、痛いほどわかります。でも、あなたが感じているその「寂しさ」や「不安」を、だれかに打ち明けることは、わがままではありません。むしろ、とても大切な“助けを求める力”です。
「今ちょっと、寂しいな」「誰かと少し話したいな」と、ほんの一言でもいい。信頼できる誰かに伝えてみてください。相手に答えを求めなくていい。自分の存在を確認するための言葉だって、あっていいんです。
また、「今日はLINEするのがしんどい」という日もあるでしょう。そんなときは、好きな音楽を聴いたり、安心する写真を見たり、「孤独を感じている自分」を優しく包み込むような時間を作ってあげてください。
■一緒にいるために、“対話”の準備を
孤独をどう乗り越えるかは、正解のない問いです。でも、お互いに少しだけ歩み寄ることはできます。たとえば、このアンケート結果を家族や恋人と一緒に読んでみることも、ひとつの入り口です。
「他の人はこう思ってるんだね」「私はここが当てはまるかも」と、感情を“共有する土台”として使ってみてください。「聞いてくれるだけでうれしい」「沈黙でもそばにいてくれると安心する」と、素直な気持ちを伝えることで、支援者側も“どう関わればいいのか”のヒントを得られるかもしれません。
■孤独は、「誰かとつながる力」を思い出す時間でもある
誰かを求めるということは、それだけ人を信じたい気持ちがある証拠です。孤独が教えてくれるのは、「誰かと心を交わしたい」という私たちの本質的な願いかもしれません。
つながり方に“正解”はありません。ただ、あなたのその「さみしい」の気持ちは、必ず誰かに届く可能性があるものです。そしてそれは、誰かの心を救うこともある。だからこそ、お互いの存在を、無理のない範囲でそっと確認し合いながら、少しずつ歩み寄っていける関係が築けたら素敵だと思います。
登場した用語の一般的な解説
■「孤独感」とは
孤独感(loneliness)は、心理学では「自分が望む人間関係の質や量が、実際の人間関係と乖離しているときに生じる不快な感情」とされています。つまり、誰かが“そばにいるかどうか”ではなく、“つながっていると感じられるか”が重要とされます。
孤独感は、精神的なストレスの大きな要因とされ、長期間続くことでうつ病や不安障害などの悪化要因になる可能性があると指摘されています。
■「愛着スタイル」との関連
人が他者との距離をどのように取るかには、「愛着スタイル(Attachment Style)」と呼ばれる幼少期の経験が影響すると考えられています。
- 安定型(secure):適度な距離感を保ち、信頼関係を築きやすい
- 不安型(anxious):相手に過剰に依存し、拒絶に敏感になりやすい
- 回避型(avoidant):親密さを避け、孤独を選びやすい
双極性障害のある方は、過去の人間関係や病気による体験から「不安型」や「回避型」の傾向を持つことがあると言われています。そのため、「助けてほしいけれど言えない」「関わってほしいけど距離を置かれたくない」といった、矛盾した感情を抱えることもあるようです。
■「支援的コミュニケーション」の重要性
今回のアンケートでは「話を聞いてほしい」「受け止めてほしい」という希望も多く、これは心理学でいう「支援的コミュニケーション(supportive communication)」に関係しています。これは以下のような関わり方を含むと言われています:
- 共感的態度を持つ(相手の気持ちを想像して寄り添う)
- 評価やアドバイスを急がない
- 沈黙や感情の揺れを受け止める余白をもつ
このようなコミュニケーションは、話し手に「否定されない場所がある」「受け入れてもらえる可能性がある」と感じさせ、孤独感や自己否定感を和らげる要素になると考えられています。
■「ピアサポート」の効果と課題
一部の回答にあった「同じ病気の人とつながりたい」という声は、ピアサポート(Peer Support)の考え方に基づくものです。これは、「同じ立場にある人同士だからこそ分かり合える」「経験を共有できる」ことを通じて、安心感や回復意欲が高まるという仕組みです。
ピアサポートは精神保健福祉の分野でも注目されており、全国の自治体やNPOでも「当事者会」や「分かち合いの会」などが行われています。ただし、共感が強すぎると負担になったり、相手の症状に引きずられるリスクも指摘されているため、安定した場づくりやファシリテーターの役割も重要とされます。
■「精神的ウェルビーイング」と孤独の関係
孤独の解消は単に“誰かといればいい”という問題ではなく、安心できる関係性の中で自己肯定感や存在意義が確認できることが大切だと考えられています。心理学的には「精神的ウェルビーイング(well-being)」という概念で語られることが多く、
- 自己受容(自分をあるがままに受け入れられる)
- 他者との良好な関係
- 目的意識のある生活
お知らせ

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今後も引き続き双極性障害の方を中心にアンケート・体験談の回収を行なっております。
また、躁うつ塾は、双極性障害を始めとし、精神疾患者向けのサービス構築に励んでまいります。
この記事をご覧になられている方の中に、
①双極性障害の方
②うつ病の方
③診断はされていないが気分の波がある方
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本記事の内容は、医療行為を目的としたものではありません。記載されている情報は、双極性障害を抱える方々のアンケート結果をもとにした個人的な意見・感想・分類の試みであり、医学的な診断・治療の代わりにはなりません。
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